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人前形式の結婚式(1)
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~ 菅卓二さん、愛子さんの場合 ~
菅卓二、林本愛子さんの人前形式の結婚式を、その式次第の順を追ってご紹介しましょう。これについて、卓二氏のご両親の太郎氏と邦子夫人のご意見を伺ってみました。
「結婚は家と家との結婚ではない、本人どうしのもの、特別に信じている神様もないし、従来の三々九度という形式もいやだ、はでにしたくはないが、なるべく多くの人たちの前で自分たちの結婚の報告をしたい。二人が一生の結合を誓うことを、式の中心として盛り上げる何か若々しいよい形式はーと、いろいろと若い二人を中心に考えたすえ、人前形式ということに定まりました。
人数も大ぜいだと、普通の披露宴では大変な費用になる、お金をかけずに、それでいて豊かな祝福に満ちた気分の会場をと、いろいろと交渉の結果、新宿生活館の三階ホールを借りることができました。ここは、いわゆる式場ではなく、講演会場ですが、大塚館長のご好意で、披露宴もいつしょにできる、りっぱな会場にこしらえてくださいました。お招きする方々も、本人を中心とした友人関係、会社関係を多く、親たちの知人や親類はごく少数にして、七〇人ほど。全体の式をつかさどってくださる司婚者を大塚館長にお願いし、両人の紹介は、司婚者にしていただくのが順当ですが、本人とはお近づきがないので、父親の私がしました。指輪の交換も、新郎のほうはいやだとのことでしたが、新婦は、新郎の身につけるものをとの希望で、ネクタイピンにしました。
地方なら、公民館または小さなホールなど借りて、こうした形式も、若い人たちには喜ばれるのではないでしょうか。
司婚者は、仲人とか、恩師とか、両方を知る方がよいと思います」
式次第
開場、受付け開始(一時三〇分)
受付係は参会者名簿を用意し、出席者を印し、式次第書を渡し、控室へ案内し、二時まで休んでもらう。
参会者入場着席(二時)
進行係(控室へ入り)「本日は、お忙しいところをわざわざお越しいただき、ありがとうございます。まことに恐縮でございますが、式の始まる前に、ウェディングマーチを演奏いたし、それに合わせて新郎新婦が入場いたしますので、そのときには、ご起立をいただき、拍手でお迎えくださいますよう、お願いいたします」
案内係「では、どうぞ」と、来会者を式場指定の席へ誘導。
ウエディングマーチ奏楽(メンデルスゾーン作曲「真夏の夜の夢」より)
二時一〇分、進行係の合図で演奏開始。演奏時間は約五分のため、三分くらい演奏の後、進行係の合図によって、新郎新婦入場。
司婚者および新郎新婦入場
進行係の指示により、司婚者の先導で、新郎新婦および付添い、親族入場。それぞれ指定の位置につく。
(この間、参会者起立、拍手。静まったところで)
進行係「ご着席願います」
参会者一同着席。つづいて司婚者、新郎新婦および付添い、親族の着席。
開式の辞
進行係「ただいまより、菅卓二君と林本愛子さんの結婚式を挙行いたします。本日の式は、当新宿生活館長大塚先生が司婚者としてこ主宰くださいます」
新郎新婦宣誓
(あらかじめ、卓上には、お盆に入れられた印鑑二個、朱肉、婚姻届用紙、ペン、相互贈呈の指輪とネクタイピンが用意されてある)
進行係「新郎新婦宣誓」
司婚者起立、新郎新婦も起立。
司婚者「私、当館長の大塚であります。本日の結婚式をつかさどらせていただきます。菅卓二君と林本愛予さんは、ここにめでたく夫婦の契りをかため、生涯を通じ、夫として、妻としての愛と誠を貫くことを宣誓せられることを求めます」
進行係「参会者一同ご起立を願います」
参会者一同起立。
新郎新婦、テーブルの前に進み、司婚者に向かい並ぶ。
新郎新婦誓約文を朗読。(これは新郎が内ポケットに用意。下掲の誓約文参照)
進行係「ご着席願います」
参会者一同着席。新郎新婦もともに自席に着席。
婚姻届に署名捺印
進行係「婚姻届に署名捺印」
司婚者および新郎新婦起立。司婚者は用意の届用紙を示し、新郎新婦の順に署名、捺印。(このとき、羽根のペンを使った。新しい万年筆を記念に使うこともある。)
指輪およびネクタイピン相互贈呈(かための杯に代えて)
進行係「指輪およびネクタイピン相互贈呈」
新郎薪婦は、司婚者へ歩み寄る。司婚者は、用意の指輪を新郎へ手渡し、新郎は新婦の手にこれをはめる。次に司婚者はネクタイピンを新婦に、新婦は新郎のネクタイにこれをさす。厳粛に、しかも愛情をこめて。
終わって、両人しっかり握手。宣誓からここまでが式のいちばん盛り上がるところ。参会者一同拍手。
菅卓二、愛子さんの誓約文
大きな喜びと誇りに胸ふくらませつつ、今日ここに私たち二人は、新しい生活ヘスタートいたします。私たちは、今日までの五年間に築き上げてきた愛を、今後の生活の申で、さらに高く豊かなものとし、共に生涯の伴侶として生活してゆくでありましょう。私たちは、また、今日までの五年間に語らい励まし合ってきた、世の中の平和と進歩へのささやかな努力を、今後の生活の中で、さらに地についた実りのあるものにしてゆくでありましよう。どのような困難に直面しても、決してうしろを向きますまい。どこまでも手をとり合って前に進むこと、これが私たちの新しい生活をスタートするにあたっての決意であります。
結婚成立宣言
進行係「結婚成立宣言」
司婚者「ここにめでたく菅卓二君と林本愛子さんの結婚が成立いたしましたことを宣言いたします」
参列者一同拍手。
新郎新婦は、司婚者に次いで、参会者に同かって軽く会釈。
閉式の辞
進行係「これをもちまして、めでたく式を終了いたしました」
司婚者および新郎新婦退場
司会者のこのことばが終わると同時に、ウエディングマーチを奏楽。
この奏楽につれて、司婚者、つづいて新郎新婦、付添い、親族退場。一同起立拍手。
新郎新婦退場後は、ピアノの音を押さえ、最後まで演奏する。
会場係は直ちに式用テーブルを片づけ、披露宴の用意。
写真撮影(終了二時四〇分)
進行係(ピアノの演奏をバックに)「直ちに写真撮影に移ります。準備した場所に係りがご案内いたしますので、ご移動願います」案内係は速かに誘導。
写真家は二時一五分までに準備完了し待機。進行係の指示で新郎新婦現われて着席。二時三五分。
写真撮影。
進行係「では、前の席へおつき願います」参会者、司会者、新郎新婦着席。(以上で、人前形式の結婚式としては終了しましたが、これは式も披露も同じ場所で行なう関係土、披露のことにも触れておきます)
披露宴開宴の辞(二時五〇分)
進行係「ただいまより菅卓二、愛子さんご夫妻の結婚をお祝いして、記念のパーティーを開きます」
新郎新婦の紹介
進行係「皆さんよりお祝いのことばをいただきます前に、新郎のおとうさまである菅太郎氏より斬夫婦のご紹介とごあいさつがあります」
菅太郎氏(二分)
「本日菅卓二、林本愛子の結婚式にあたりまして、皆さまにおかれましてはご多忙中わざわざご参列を賜わり、おかげをもちまして、滞りなく式を終了することができましたことを、心より厚くお礼申し上げます。この際、新郎新婦の経歴の大様を簡単にご紹介申し上げたいと存じます。新郎菅卓二は、私の次男でありまして、本籍は愛媛県、昭和八年に東京で出生いたし、昨昭和三十三年早稲田大学政経学部を卒業し、直ちに三菱金属鉱業株式会社に入社し、ただいまは秋田県尾去沢町にある、同社の鉱業所に勤務いたしております。新婦愛子は、故林本竹松の次女でありまして、本籍は静岡県、昭和十年東京で出生いたし、今春東京の白梅学園短期大学を卒業したものであります。両人は今回、縁あって結ばれ、新家庭を営むことに相成りましたが、何分世間慣れない未熟の者でございますので、皆さまにおかれましては、従来に変わらざる、否、従来に倍するご指導、ご交際を賜わりますよう、ここに両家を代表して、切にお願いを申し上げる次第であります」
参会者代表祝辞と乾杯
進行係「参会者を代表いたしまして、安田新栄氏よりお祝辞をいただきます」
安田新栄氏あいさつ(新郎新婦起立)
進行係「次に、新夫婦のご多幸を祈って、安ご田さまにお願いして乾杯をしたいと思います。どうぞ」その間、それぞ乳に乾杯のブドウ酒がつがれる。
安田氏「では、ご指名によりまして、新郎菅卓二君と新婦愛子さんの新家庭のご幸福を祈つて、乾杯をいたしまナ。おめでとうございます」一同杯を上げて「おめでとうございます」と唱和。菅太郭氏「どうもありがとうございました。それでは、ご返杯の意味で、参会者ご一同さまのご健康を祝して、乾杯をいたしたいと存じます」
一同起立して、乾杯。
(これよりビール、ジュースがつがれ、食事が始まる。進行係のりードでテーブルスピーチが始まる)
早大安藤先生(新郎側)
小学校の恩師山岸先生(新郎側)
白梅学園の斎藤先生(新婦側)
フジ会代表石塚さん(新婦側)
早大ゼミナール指導教授堀江先生
早大代表斎藤さん
協組代表安藤和子さん
職場代表(尾去沢鉱業所代表)佐藤さん
次に
新夫婦のあいさつ
余興
校歌合唱および花束、記念品贈呈
親族代表の謝辞があって
閉会の辞が述べられ
新夫婦退場(午後五時)
(一同起立のまま拍手にて送る)
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